【特集 続発性骨粗鬆症―診断と対策―】
内分泌障害と骨粗鬆症(4)低ナトリウム血症:低ナトリウム血症に伴う骨障害の基礎的解明と臨床的な意義について
販売サイト「MeReBo」へ
- 掲載誌
- THE BONE Vol.27 No.2 59-63, 2013
- 著者名
- 椙村益久
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 代謝・内分泌 / 骨・関節
- 診療科目
- 整形外科 / リウマチ科 / 産婦人科 / 腎臓内科 / 糖尿病・代謝・内分泌科 / 老年科
- 媒体
- THE BONE
低ナトリウム(Na)血症は臨床で最もよく遭遇する電解質異常症であるが, その原因としてバソプレシン分泌過剰症(不適切抗利尿ホルモン分泌症候群, SIADH)が最も多い. 最近, 低Na血症と骨折のリスクとの相関が知られてきた1). 原因の1つは, 低Na血症によって歩行安定性が低下し転倒のリスクが高くなることが考えられているが2), 我々は初めて低Na血症が骨粗鬆症を引き起こすことを報告し3), 低Na血症では転倒とともに骨粗鬆症によって骨折のリスクは高くなると考えられる. 本稿では, 我々の研究結果を中心に低Na血症と骨粗鬆症について概説する. 「低ナトリウム血症と骨粗鬆症」「1. 疫学的解析」我々は, 低ナトリウム(Na)血症が新たな骨粗鬆症の原因であることを報告した3). NHANES III(Third National Health and Nutrition Examination Survey)からの米国50歳以上のデータをクロスセクション解析した結果, 軽度の低Na血症(平均Na濃度が133±0.2mEq/L)群では, Na正常群(平均Na濃度が141.4±0.1mEq/L)と比べ骨粗鬆症(T-scoreが2.5以下で定義)のリスクが有意に高くなる(オッズ比は大腿骨近位部全骨で2.85倍, 大腿骨頚部で2.87倍)ことが示された.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
