Opinion
血液診療科の現状と活性化のための方策 第1回
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- 掲載誌
- Trends in Hematological Malignancies Vol.4 No.1 46-49, 2012
- 著者名
- 大野竜三
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- その他
- 診療科目
- その他
- 媒体
- Trends in Hematological Malignancies
「はじめに」わが国で「医療崩壊」がいわれるようになったのは, 2004年の新臨床研修制度導入後であるが, 新制度は既に始まっていた崩壊を顕在化したにすぎなかった. 一般的に医療崩壊といわれるが, 正確には, 救急, 小児科, 産科など多忙な割には国定の診療報酬額が少ない不採算部門を抱えざるをえない公的病院の崩壊である. 原因は, (1)経済成長の鈍化・停滞, (2)人口の高齢化, (3)出生率低下による稼働若年層の減少, (4)医療の高度化, (5)患者権利意識の増大, (6)フリーアクセスを始めとする国民皆保険制度の特殊性, (7)政府の無策・政策の誤り, (8)医療サイドの努力不足・自浄能力の欠如, など複合的であり, 一朝一夕に解決できる問題ではない. かつてわが国は, 高度成長の恩恵を甘受して国民に大きな負担を強いることなく, 世界に誇れる国民皆保険制度を有していた. 現在でも, 国民は最高レベルの医療を要求しているが, 小泉政権以降により強化された政府の医療費抑制政策が, 公的病院の経営を悪化させ, さらに, それらを支える地方自治体や国の財政悪化も加わって, 高度化・高額化した医療を提供するのに必要な医療従事者数を増やすことができない状況が進行してきた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
