【特集 細胞とヒトの多様なストレス応答】
Ⅰ.細胞のストレス応答 細胞ストレスによる分化誘導
Beneficial roles of cellular stress in cellular differentiation
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- 掲載誌
- Surgery Frontier Vol.20 No.4 23-28, 2013
- 著者名
- 森島信裕
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 神経疾患 / 骨・関節 / 再生医療
- 診療科目
- 脳神経外科 / 整形外科 / 神経内科
- 媒体
- Surgery Frontier
[Summary] 一般にストレスとは有害な要因によってもたらされる歪みのかかった状態をいう. 細胞ストレスも同様で細胞内外の要因によって細胞内に生じる. 正常状態からずれた状態を指す. 細胞ストレスはホメオスタシスを乱し, 細胞や組織を傷害する危険性をはらんでいる. 細胞小器官のひとつである小胞体のなかで膜蛋白質や分泌蛋白質が正しい立体構造をもたないまま蓄積している状態は小胞体ストレスと呼ばれる細胞ストレスである. ところが, 骨格筋の形成過程は小胞体ストレスの発生を必ずともない, しかもこれが骨格筋形成を促進する働きをしていることが見出された. 骨格筋の前駆細胞である筋芽細胞集団の一部は小胞体ストレスによってアポトーシスを起こし, ストレスに耐性な筋芽細胞は小胞体ストレスに応答する細胞内シグナル伝達系に制御されて筋線維細胞となる. 細胞ストレスによる分化誘導, 促進の例が最近徐々にみつかり始めている. これらの知見は, 分化がかかわる疾病の予防や治療法の開発に活かされる可能性がある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
