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バイオメディカルフォーラム

Session 2「Antithrombinの新たなる展開を探る―DICの治療薬剤をATⅢ中心として検証する― 」原著 敗血症性DIC発症時のATⅢ活性が転帰に及ぼす影響

磯谷栄二世良俊樹牛澤洋人高橋宏之大友康裕

バイオメディカル Vol.22, 47-53, 2012

「要旨」【背景】2001年にPROWESS trialとKyberSept trialの結果が相次いで報告され, 重症敗血症における凝固異常に一層注目が集まっている. 【目的】敗血症性DIC患者のDIC発症時のAT III活性が転帰に及ぼす影響を検討した. 【対象】2008年5月以降当救命救急センターに入院した敗血症性DIC患者74名を対象とした. 【方法】DICの診断には急性期DIC診断基準を用いた. 統計学的検定はFisher検定で行った. 【結果】DIC発症時AT III活性値とAPACHE IIスコア, SOFAスコア, ICU滞在日数は有意な負の相関関係にあった. DIC発症時のAT III活性が30%未満の群では, 28日生存率は55%にとどまった. DIC発症時のAT III活性が40%未満の群では, SOFAスコアが有意に高く, 急性期DICスコアはDay6以降有意に高かった. 【結論】敗血症性DIC発症時のAT III活性が30%以下の症例の転帰は不良であった. 敗血症性DIC発症時のAT III活性40%以下では, 臓器障害やDICが遷延した.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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