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血小板―内皮細胞相互作用と抗炎症性脂質メディエーター

血管医学 Vol.10 No.2, 35-41, 2009

「Summary」 血小板-内皮細胞相互作用において, アラキドン酸由来のプロスタグランジンI2(PGI2)やトロンボキサンA2(TXA2)など種々の脂質メディエーターが正常な血管機能の維持において重要な役割を担っている. また近年, アスピリンによって誘導される脂質メディエーターや, ω3脂肪酸(エイコサペンタエン酸:EPAやドコサヘキサエン酸:DHA)由来の新しいメディエーターが見出され, それらの血管機能における保護的役割が注目されている. そこで本稿では, 血管壁のホメオスタシスにおける, これら脂質メディエーターの局所的な機能と代謝バランスの重要性について述べる. 「はじめに」 脂肪酸代謝物(プロスタグランジン:PG, トロンボキサン:TXなど), やリン脂質性メディエーター(血小板活性化因子, リゾホスファチジン酸, スフィンゴシン1リン酸など)などの生理活性をもつ脂質分子を総称して「脂質メディエーター」と呼ぶ. 非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs;NSAIDs)がシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase;COX)を阻害してPGの生合成を止めることによってその抗炎症作用を発揮しているように, 脂質メディエーターは生体の恒常性維持や病態と密接に関連し, サイトカインやケモカインといったペプチド性の活性物質と同様に生体反応において極めて重要な役割を演じている.

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