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What's New in protease inhibitor

メシル酸ナファモスタット(フサン®)と膵臓癌治療

宇和川匡三澤健之矢永勝彦

Surgery Frontier Vol.14 No.2, 111-117, 2007

プロテアーゼインヒビター(protease inhibitor:PI)であるメシル酸ナファモスタット(nafamostat mesilate:フサン(R))の膵臓癌に対する新しい治療薬としての可能性について述べる. 近年の分子生物学の進歩に伴い, 悪性腫瘍の増殖過程において転写因子nuclear factorκB(NF-κB)の活性化が重要な役割を果たすことがわかってきており, 悪性腫瘍に対するNF-κBインヒビターを用いた臨床研究が始まっている. われわれの基礎実験の結果から, メシル酸ナファモスタットにはヒト培養膵臓癌細胞におけるNF-κB活性を抑制し, 同時にカスパーゼシグナル伝達を活性化することで, 膵臓癌細胞のアポトーシスを誘導する作用があることがわかった. また, メシル酸ナファモスタットを他のNF-κBインヒビターと比較したところ, 膵臓癌細胞の増殖抑制効果はメシル酸ナファモスタットが最も強く, かつ正常細胞に対する細胞毒性が最も少ないことがわかった. NF-κBインヒビターであるメシル酸ナファモスタットは, 膵臓癌に対する新しい治療戦略のひとつとして期待できる.

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