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肝不全の各種病態と新しい治療の視点

肝再生誘導のスイッチとそれを妨げる因子

井戸章雄宇都浩文桶谷真坪内博仁

Surgery Frontier Vol.14 No.2, 15-19, 2007

肝臓は, 切除や炎症, 壊死などでその容量が不足したときに再生が誘導され, 一定量を回復したところで終了する. 肝再生を促進する増殖因子にはHGF, TGF-α, HB-EGFがある. 肝細胞がこれらの増殖因子刺激に反応するためには, TNF-αやIL-6によって静止期(G0期)にある細胞がG1期に移行するプライミングステップが必須である. このステップには補体(C3a, C5a)も重要な役割を果たしている. 一方, 肝再生を抑制する因子としてはTGF-βおよびactivin Aがあり, 特にTGF-βは, 劇症肝炎における肝再生不全の一因となっていることが示唆されている. 細胞外マトリックスは増殖因子の貯蔵や活性の制御に関与しており, 肝再生早期の細胞外マトリックスの分解は接着分子を介して肝再生の開始シグナルとして作用している. また, 脂肪肝では肝再生が障害されており, そのメカニズムの解明が進められている.

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