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ω3多価不飽和脂肪酸―最近の進歩―

特集にあたって

小川佳宏

The Lipid Vol.19 No.4, 12-13, 2008

栄養素であり, かつ生体膜脂質の構成成分でもある脂肪酸は, 生命維持に必須である. 脂肪酸は, 炭素数と二重結合の有無(飽和・不飽和)により分類され, 多価不飽和脂肪酸は二重結合の位置によりω3系とω6系に大別される. パルミチン酸やステアリン酸は二重結合を有さない飽和脂肪酸であるが, 1950年代に日米欧7ヵ国の疫学研究(Seven Countries Study)により飽和脂肪酸摂取量が多いほど血清コレステロール値が高くなることが報告され, 脂肪摂取割合の高い欧米における心筋梗塞の罹患率の増加に関連すると考えられる. 一方, エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)に代表されるω3多価不飽和脂肪酸は, 魚油に豊富に含まれる必須脂肪酸である. 多価不飽和脂肪酸に関する研究は, 1970年代のグリーンランドの住人(グリーンランダー)に心筋梗塞が少ないことを見出した疫学研究に端を発する. グリーンランダーには野菜を食べる習慣がないために脂肪摂取量が欧米人と同程度であるが, 心筋梗塞による死亡率はデンマーク人の10%程度である.

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