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症例検討 脂質代謝異常症への多角的アプローチ

80 日本人におけるアポE2/2表現型のⅢ型高脂血症例でのlipid profile

藤堂康宏小林淳二馬渕宏

The Lipid Vol.17 No.2, 72-75, 2006

背景 アポリポ蛋白E(apolipoprotein E, アポE)は299個のアミノ酸から構成され, カイロミクロン(chylomicrons), 超低比重リポ蛋白(very low density lipoprotein ; VLDL), 中間比重リポ蛋白(intermediate density lipoprotein ; IDL), 高比重リポ蛋白(high density lipoprotein ; HDL)に含まれている1-3). 同位体は主に3種類(E2, E3, E4, 野生型がE3)あり, 表現型は6種類存在する. E3は112, 158番目のアミノ酸がそれぞれCys(塩基配列はTGC), Arg(塩基配列はCGC)である. E2は112, 158番目のアミノ酸がともにCysであり, E4は112, 158番目のアミノ酸がともにArgである. III型高脂血症は, 著しい高トリグリセリド(triglyceride ; TG)血症, および高コレステロール血症を呈し, 早発性冠動脈硬化症により急性心筋梗塞を高頻度に併発する疾患である. 本症は, 一般人約3万人に1例と比較的まれな遺伝性疾患であり, その成因にはアポEの異常が指摘されている. E2のホモ接合体(E2/2)に, 糖尿病, 過食, 甲状腺機能などの環境因子が加わることで, III型高脂血症を発症するといわれている3-6)). これまで日本人のアポE2/2表現型をもつIII型高脂血症症例における臨床像, 血清脂質, リポ蛋白およびアポリポ蛋白(apolipoprotein, アポ蛋白)に関する報告は, 比較的限られた施設のものに限定されていた7-8). 本研究はこれらの詳細を検討した.

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