遺伝性大腸癌を振り返る
【FAP】原因遺伝子の遺伝子診断と臨床像
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- 掲載誌
- 大腸癌FRONTIER Vol.3 No.2 21-26, 2010
- 著者名
- 田村和朗 / 西脇学 / 冨田 尚裕
- 記事体裁
- 特集 / 全文記事
- 疾患領域
- 消化器 / 癌
- 診療科目
- 一般外科 / 整形外科 / 消化器内科
- 媒体
- 大腸癌FRONTIER
「Summary」家族性腺腫性ポリポーシスの責任遺伝子としてAPC遺伝子が単離され, その生殖細胞系列遺伝子変異が解析されてきた. その結果, 遺伝子変異の部位と病態・表現型との相関が次第に明らかとなってきた. 大腸腺腫密度, 上部消化管病変, デスモイド腫瘍, 網膜上皮色素肥大症などとの関係が明らかにされた. 常染色体性劣性遺伝形式のFAP家系でMUTYH遺伝子の変異がかかわっていることが明らかにされ, これらの家系ではポリープ数が少なく, 比較的高齢で大腸癌に罹患する傾向が指摘されている. MUTYH遺伝子は酸化DNA障害の除去修復機構にかかわるMUTYHをコードしており, 他臓器腫瘍の合併も懸念される. FAPは遺伝的異質性の存在する疾患であることが明らかとなり, 患者および血縁者の生涯にわたるサーベイランスを考えるとき, 遺伝子情報が重要と考えられる. 「はじめに」遺伝性消化管ポリポーシス症候群のカテゴリーには家族性腺腫性ポリポーシス(familial adenomatous polyposis;FAP), Peutz-Jeghers症候群, 若年性ポリポーシス, Cowden病などが含まれるが, これまでに表1に示すような原因遺伝子が知られている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
