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バイオメディカルフォーラム

第24回バイオメディカルフォーラム Session 1 一般演題「救急領域におけるDIC病態と治療1」 頭部外傷におけるThromboelastography(TEG)を用いた血液凝固モニタリング

Blood Coagulation Monitoring with Thromboelastography in Traumatic Brain Injury

横堀將司Ross BullockShyam GajavelliHelen BramlettDalton W Dietrich横田裕行

バイオメディカル Vol.24, 4-15, 2014

「要旨」頭部外傷の病型ごとの凝固障害メカニズムの差異を検討した報告は少ない。凝固線溶障害・血小板機能障害を迅速に診断し得るTEG(Thromboelastography)を用い,異なる頭部外傷モデルの凝固線溶機能を測定し,その差異を検討することでTEGの臨床応用への可能性を検討した。FPI(Fluid Percussion Injury),PBBI(Penetrating Ballistic Brain Injury)および急性硬膜下血腫(ASDH)ラットモデルを作成し,3つの異なる損傷モデルで損傷後2.5時間後に血液を採取し,TEGパラメータ(R,K,α,MA,G,CI)を比較した。対照群を含めた検討では,酵素凝固障害を示すR値が損傷早期にPBBI群,ASDH群で高値を示した。またフィブリン生成過程を反映するα値はPBBI群,ASDH群で低値を示した。血小板-フィブンリン相互作用を示すMA値は対照群に比してASDH群では有意に低かった。FPI群,ASDH群における時間的検討では,FPIが損傷後24時間にR値,K値,α値のダイナミックな変化を認めた一方,ASDH群は2.5時間が酵素凝固障害,フィブンリン生成障害のピークであった。頭部外傷の病型によって血液凝固障害のメカニズム,またその過程も大きく異なると考えられ,TEGによるPoint of Care Monitoringが治療方針決定に有効である可能性を示した。
「キーワード」重症頭部外傷,血液凝固障害,Thromboelastography,Goal directed therapy

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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