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バイオメディカルフォーラム

Session 2「敗血症性DICの治療strategy(ATⅢ製剤・rTM製剤)」総説 重症敗血症における抗凝固療法の現況―遺伝子組み換えヒトトロンボモジュリン製剤のエビデンス―

山川一馬

バイオメディカル Vol.23, 20-25, 2013

「要旨」 重症敗血症はICU患者の主要な死因の一つである. 21世紀に入り, 重症敗血症の進行過程において, 全身性の炎症反応と凝固反応がクロストークしていることが注目され, 活性化プロテインC製剤やアンチトロンビン製剤などの抗凝固療法が大規模臨床試験により検証された. 一部では有効性が証明されたものの, 最終的にはいずれの製剤も重症敗血症診療のスタンダードには成りえなかった. しかしながら, 抗炎症効果を併せ持つ抗凝固薬には敗血症性DIC患者に対する転帰改善効果が確たる証はないものの期待される. 我々は, 遺伝子組み換えトロンボモジュリン製剤(rhTM)に注目し, 敗血症性DIC患者におけるその有効性を報告してきた. 本稿では, rhTMに関するこれまでのエビデンスを整理し, 自験データも交えて敗血症性DIC治療戦略の在り方について考察する. 「重症敗血症における抗凝固療法の位置づけ : 日本と欧米の比較」 敗血症の重症化過程では, 凝固線溶異常が早期から認められ, 一旦, 敗血症患者がDisseminated Intravascular Coagulation(DIC)に陥ると, 多臓器障害および死亡のリスクが著しく増加する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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