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重症虚血肢に対する診療指針

重症虚血肢に対する血管新生治療の役割

米満吉和吉田久美伊東啓行井口博之福永亮大前原喜彦

Angiology Frontier Vol.7 No.2, 47-54, 2008

近年, 末梢動脈閉塞性疾患に対する蛋白や遺伝子を用いた血管新生療法が注目され, 国内外で臨床的評価が行われている. しかし, 初期において有望な成績が示唆されていたにも関わらず, 多施設二重盲検試験の多くが失敗に終わっている. 一方で, 骨髄や末梢血単核球を用いた細胞治療の研究は, その手軽さからわが国を中心に多くの施設で進められているものの, その臨床的評価は定まっていない. ところが, 不適切な適応評価により本来標準的治療で救肢できるにも関わらず, 血管新生療法を先行した結果肢切断に至ったのではないか, と考えられる症例も目立ってきた. 本稿では, 特に血管新生治療の臨床試験の問題点を明確にし, われわれが進めている臨床研究の位置付けを概括する. [1]疾患の背景および現行の治療的血管新生療法の問題点 1. 疾患の特性 閉塞性動脈硬化症やBuerger病に代表される末梢動脈閉塞性疾患(peripheral arterial disease;PAD)は, 軽度な場合は冷感やしびれ感(Fontaine分類I度)を, 症状が進行するにつれ間歇性跛行(intermittent claudication;IC)(Fontaine分類II度), さらには安静時疼痛(Fontaine分類III度), 潰瘍形成(Fontaine分類IV度)を呈するようになる.

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