診断(インフルエンザ)
ランプ法によるH5N1高病原性鳥インフルエンザの診断
インフルエンザ Vol.7 No.3, 41-49, 2006
H5N1高病原性鳥インフルエンザが世界中の家禽や野鳥で流行し, もはや制圧することは困難になっている. それに伴ってヒトでの感染例も増え続け, 現時点で205例の感染者が確認され, そのうち113人が死亡している. 流行地の多くは適切な感染診断系の構築が困難な東南アジア, 中近東, アフリカなど発展途上国であり, 先進諸国からの技術支援が期待されている. H5N1高病原性鳥インフルエンザの実験室診断はRT-PCRやリアルタイムPCR法を駆使した遺伝子検出検査によって世界中の診断ラボで行われているが, われわれは機材の恵まれていない発展途上国のラボでも容易に採用できる, 簡便, 迅速, 高感度なH5ウイルス遺伝子検出検査法であるH5-ランプキットを開発した. これは多数の検体に対応しなければならない一次検査には有用であり, また, 既存の検査法との組み合わせにより, より精度の高い診断検査を可能とした.
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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。