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リピッドサイエンスが拓く血管医学

HDL研究の最前線:HDL増加薬開発の展望と限界

横山信治

血管医学 Vol.10 No.1, 49-58, 2009

「Summary」血漿LDL濃度が冠状動脈疾患の負のリスクであるのは動かしがたい疫学的事実である. またHDLが培養細胞からコレステロールを「引き抜く」ことも間違いない実験観察結果である. この2つの流れが, HDLが動脈硬化「防御因子」であるとする根拠であり, これはHDLが末梢細胞では異化できないコレステロールの回収と異化のための肝臓への輸送で中心的役割を演ずることと関連する. わが国の虚血性心疾患発症への公衆衛生学的寄与はLDL上昇よりHDL低下がより大きいとする成績は多い. 一方, 独立してHDLを上昇させる薬剤はまだ市場にはなく, HDL増加が動脈硬化性疾患の予防治療に役立つか否かの問いへの答えもまだない. しかし, 最近のHDL研究の進歩は目覚しく, これを標的とした薬剤開発も活発になっている. HDL上昇薬開発の主要な問題は, (1)HDL増加の機序とその内容(2)臨床開発上のエンドポイント, の2つである.

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