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分子標的治療

第4回 抗体医薬品開発の進歩

丹羽倫平設楽研也

Frontiers in Gastroenterology Vol.14 No.1, 64-70, 2009

「はじめに」 現実的に抗体が医薬品として注目されるようになったのは, 1975年に細胞融合法を用いたモノクローナル抗体作製技術が確立されてからである1). この技術によって免疫したマウスより単一の特異性を有する抗体クローンが大量に供給できるようになり, さまざまな疾患(当初は特に癌)に対する抗体医薬の開発を刺激した. 表1に2008年の時点における, 米国で認可された主な抗体医薬の一覧を示す. 抗体医薬の従来の低分子医薬と比較した場合の利点は, (1)標的(抗原)に対する特異性が高く, off-target作用に起因する副作用がない, (2)血中半減期が長い(ヒト体内で約2週間), (3)抗体依存性細胞傷害活性(ADCC活性), 補体依存性細胞傷害活性(CDC活性)等, 免疫系を介した作用メカニズムを有する, などである. 一方, 欠点は(1)製造コストの高さ, (2)細胞内の標的には到達できない, (3)巨大な蛋白質であり(分子量約150kDa), 組織浸透性が低いこと, などが挙げられる.

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