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侵襲をめぐるQ&A

(MMP,脂溶性メディエーター)Q 癌の発生・進展におけるCOX-2の意義について教えてください

福井広一

Surgery Frontier Vol.15 No.1, 101-103, 2008

「Aはじめに」プロスタグランジン(PG)は生体組織に広く分布し, 多彩な生理活性を示す不飽和脂肪酸で, 細胞膜リン脂質からホスホリパーゼA2酵素によって遊離したアラキドン酸から合成される. cyclooxygenase(COX)はこの合成過程における律速酵素であり, COX-1とCOX-2の2つのアイソザイムが報告されている(図1). COX-1がほとんどすべての細胞に常に発現する構成型酵素であるのに対し, COX-2は生理的な状態ではほとんど検出されない誘導型酵素であり, 炎症性刺激が加わると単球系細胞や線維芽細胞で著明に発現が誘導される. 興味深いことに, COX-2は炎症性組織のみならず大腸癌, 胃癌, 肺癌, 乳癌といった腫瘍性組織においても過剰発現することが知られており, 近年では, COX-2阻害剤に大腸発癌の予防効果があることが報告されている1). これらのことから, COX-2は腫瘍の発生・進展に重要な役割を果たしているのは明らかであり, 以下に腫瘍組織におけるCOX-2の発現意義とCOX-2選択的阻害剤による腫瘍発生予防に関する知見を述べる.

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