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どこまでわかっているか―転移の分子機構―

Ⅲ.最近のトピックス 癌幹細胞と転移

原口直紹石川健二蒲原行雄三森功士田中文明井上裕森正樹

Surgery Frontier Vol.14 No.4, 60-66, 2007

癌幹細胞とは, 自己複製能と多分化能を有する癌細胞であり, 腫瘍形成の中枢を担っている. これらの細胞は, 強い抗癌剤耐性を有し, 癌の再発・転移の主因となる細胞と考えられている. しかし, 癌幹細胞と転移について明確に証明した論文はほとんど存在しない. 近年, 造血系幹細胞の維持と分化, 増殖にnicheが関与していることがわかり, nicheの研究が急速に進んでいる. また, 癌の維持および癌の転移においても, 骨髄由来幹細胞をはじめとしたnicheが重要であることがわかってきた. 癌はstem cell-niche systemを巧妙に利用している可能性がある. 本稿ではstem cell-niche systemの観点から, 癌幹細胞と癌の転移について考えていく. 「はじめに」近年, 癌の増殖・維持, また, 癌の転移に骨髄由来幹細胞が深く関与していることが明らかになってきた. 造血系幹細胞の維持と分化・増殖においてnicheが重要な要素であることが知られているが, 癌においてもstem cell-niche systemと同様の機構が存在することが考えられている.

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