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侵襲をめぐるQ&A

(接着因子,ケモカイン)Q ケモカインにはどのような種類があり,どのような機能を分担しているのですか?

辻本広紀菅澤英一小野聡望月英隆

Surgery Frontier Vol.14 No.3, 100-103, 2007

A はじめに 生体に組織障害や病原体が侵入した場合には炎症反応が惹起され, 組織学的には血管拡張, 血管透過性の亢進, 滲出液の増加などの他に, 炎症細胞の組織浸潤がみられる. 細菌による感染では, 急性期には好中球が浸潤し, 時間の経過とともに単球やマクロファージが局所に浸潤するようになる. 寄生虫感染やアレルギー性疾患では, 主に好酸球や好塩基球が浸潤するなど, 遊走する炎症細胞の時間的推移や, 集積する細胞には疾患によって特徴がある. 近年これらの免疫反応のメカニズムには, 免疫担当細胞の遊走作用を支配する一連のサイトカインであるケモカインが関与していることが明らかになった. 1987年, Yoshimuraら1)によって, interleukin(IL)-8が好中球の遊走・活性化因子として精製, クローニングされて以来, ケモカイン研究は飛躍的に発展し, 現在では50種類を超えるケモカイン分子と20種類を超えるケモカインレセプターの存在が明らかとなっており(表1), 熊本大学によってそれらのデータベースが公開されている(cytomike.medic.kumamoto-u.ac.jp). 本稿では, ケモカインやケモカインレセプターの分類を述べるとともに, これらが深くかかわっている臨床病態について考察したい.

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