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クリティカルケアに必要な分子生物学の基礎知識

Ⅰ.侵襲に対する生体反応の制御因子 シグナル伝達

吉田寛片寄友力山敏樹小野川徹山本久仁治海野倫明

Surgery Frontier Vol.14 No.1, 27-32, 2007

侵襲に対する生体防御反応において重要な働きを演じるのがサイトカインによる情報伝達である. ほとんどのサイトカインはその受容体をもつ細胞に結合し, JAK/STATシグナル伝達経路を介して情報が核内へ伝えられる. その結果, 目的遺伝子が転写されサイトカインの作用が出現する. 一方, サイトカインの過剰な炎症反応は臓器障害の惹起につながるため, 生体はサイトカインの情報量を一定に保ち, 生体防御反応をコントロールしている. 近年, この調節機構として細胞内に負のシグナル伝達経路が存在することが明らかとなり, その解明が進んでいる. この代表がCIS/SOCSファミリーであり, これら特異的ネガティブフィードバック機構が発見されたことにより, サイトカインの情報が細胞内では厳密に調節され, その作用が緻密に制御されていることが明らかになった. 本稿では, 代表的なシグナル伝達経路であるJAK/STAT系と負の調節因子であるCIS/SOCSファミリーについて, 最近の知見を含めてレビューする.

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