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癌ワクチン療法の現状と展望

疎水化多糖類(CHP)-HER2癌ワクチン

影山慎一北野滋久永田康浩珠玖洋

Surgery Frontier Vol.13 No.3, 8-12, 2006

われわれは疎水化多糖類であるプルランを抗原デリバリーとした癌ワクチンを開発してきた. N末端より146アミノ酸の短縮型HER2蛋白と疎水化多糖類プルランの複合体(CHP-HER2)を作製し, in vitroで抗原提示細胞が抗原由来のMHCクラスIおよびMHCクラスII結合性ペプチドを各々CD8+T細胞, CD4+T細胞に効率よく提示していることを明らかにした. ヒトヘのがんワクチン応用のためCHP-HER2ワクチンの安全性と免疫反応効果を評価する臨床試験を施行した. 9例の転移, 再発腫瘍例(乳癌4例など)に対してGMPグレードのCHP-HER2を反復皮下注射した. CHP-HER2ワクチンの安全性には問題はなく, その免疫反応は5症例においてHER2特異的CD8+T細胞およびCD4+T細胞が検出された. このように疎水化多糖類-抗原蛋白癌ワクチンは多価ワクチンとして効率よく免疫誘導が行われ, 多様なHLA型に対応可能であり, 新たな癌ワクチンシステムとして臨床展開が期待される.

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