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小児排尿障害up date

特集に寄せて

柿崎秀宏

排尿障害プラクティス Vol.15 No.1, 5, 2007

小児における排尿の問題は, 成人と同様にQOLに影響し, self-esteemの確立にも負の影響を与える. また, 小児の排尿障害は尿路感染の大きなリスクでもある. 小児の排尿障害には器質的ならびに機能的下部尿路異常が単独あるいは複合で関与する. 後部尿道弁に代表される先天性の器質的尿道通過障害においては, 重症例は生後早期から尿路感染や上部尿路障害を呈して診断されるが, 軽症例では幼児期以降に排尿障害にて受診する例も経験される. 一方, 機能的下部尿路異常は日常診療においてしばしば遭遇し, そのスペクトラムもきわめて広い. すなわち, 従来は不安定膀胱と呼ばれた蓄尿症状のみを呈するものから重篤な尿路障害を呈するものまで, 機能異常の病態は個々の症例でさまざまに異なる. 小児の排尿障害に対して, 何を考え, どのような検査を行い, そしてどのように治療するかは, 一般臨床医にとって必ずしも容易な問題ではない. 本特集では, 小児の排尿障害に深くかかわっている小児病院, 大学病院, 一般病院の諸先生に寄稿を依頼した. 小児病院に勤務する山崎雄一郎先生, 浅沼宏先生にはそれぞれ先天性下部尿路異常, 小児病院における排尿障害の診療最前線について解説して頂いた. 田中博先生には非侵襲的検査の代表である超音波検査による下部尿路機能評価, 中井秀郎先生には排尿時膀胱尿道造影による排尿障害の診断基準, 市野みどり先生にはビデオウロダイナミクスによる乳幼児VUR症例の下部尿路機能について解説して頂いた. 下部尿路機能異常をきたす先天性脊髄疾患の代表である二分脊椎症を対象として, 小原健司先生には排尿管理について, 浪間孝重先生には診療連携について解説して頂いた. 梶原充先生には学童における過活動膀胱の疫学, 診断, 治療について, 河内明宏先生には夜尿症診療ガイドラインについて解説して頂いた. 本特集を通じて, 小児の排尿障害に関する知識がupdateされ, 診療レベルの向上につながれば幸いである.

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