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脂溶性シグナル分子と疾患

特集にあたって

小川佳宏

The Lipid Vol.20 No.3, 12-13, 2009

生体膜の主要な構成成分である脂質は, 生体の最も効率のよいエネルギー源として重要な役割を果たしているが, 同時に, 生理活性を有する脂溶性シグナル分子としてさまざまな生命現象に関連している. 例えば, セラミド, ジアシルグリセロール, イノシトールリン脂質誘導体などは, 脂質細胞内セカンドメッセンジャーとして多彩な細胞機能調節に関与することが知られている. 一方, 脂溶性シグナル分子のうち, アナンダミドや2-アラキドノイルグリセロールのような内在性カンナビノイド, プロスタグランジンやロイコトリエンあるいはトロンボキサンなどのエイコサノイド, 血小板活性化因子(PAF)やリゾホスファチジン酸(LPA)あるいはスフィンゴシン1リン酸(S1P)のようなリゾリン脂質などは, 生物学的に不活性な前駆体リン脂質として生体膜を構成し, 刺激に応じて酵素的に産生されて速やかに分解される. これらはいずれもナノモルレベルの低濃度で特異的なG蛋白質共役型受容体に結合して生物作用をもたらすものであり, 脂質メディエーターと総称されている.

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