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肝と糖尿病

肝臓における糖の流れ

石田俊彦

Diabetes Frontier Vol.18 No.5, 491-498, 2007

I. 肝臓の機能 肝臓はその解剖学的位置関係より, 膵臓から分泌されたインスリンの最初の標的器官であると同時に, 消化管より吸収され門脈内に入った糖の最初の利用器官でもある. 肝臓は脂肪組織と協同して定常値を保つ「緩衝器官=血糖値安定化装置」として, また「貯蔵器官」としての機能を有する. すなわち, 肝臓の特徴は, 空腹時にはそれ自身が糖を産生(Hepatic Glucose Production : HGP)し, 摂食時には糖を取り込む(Hepatic Glucose Uptake : HGU)という相反する機能を備えているが, いずれの場合も肝臓からは糖が体循環に放出されているので, 肝臓を内因性と外因性の糖放出器官として捉えてみると理解しやすい. すなわち, 肝糖放出は一般には内因性肝糖産生(Endogeneous Hepatic Glucose Output : HGO)を意味するが, 摂食後の肝臓は, 消化管から吸収された糖の一部をグリコーゲンとして取り込む一方, 取り込まれなかった残りの糖を体循環に放出(Splanchnic Glucose Output : SGO)する器官である1).

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