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糖尿病性腎症治療の新しい展望

Ⅰ 糖尿病性腎症の治療とそのエビデンス 血糖のコントロール―膵臓移植の成績を含めて

守屋達美

Diabetes Frontier Vol.17 No.4, 458-464, 2006

「はじめに」従来, 糖尿病性腎症(腎症)は, 顕性蛋白尿が出現すると非可逆的に進行し, 慢性腎不全に陥るといわれていた. そのため, 腎症の治療はもっぱらその進行あるいは腎機能低下の抑制に主眼がおかれていた. しかし近年では, 血糖コントロール, 血圧調節, 高脂血症の治療などの集約的治療を行うことにより, 腎症が高率にremission(寛解)あるいはregression(退縮)するという成績が示されている1)6). 腎機能の面からは, 微量アルブミン尿期1)-4)だけでなく, 顕性蛋白尿期, さらにはネフローゼ症候群を呈する患者でもremissionがみられることが報告されている5)6). このように, 腎症の治療は以前の進行抑制から現在はremissionを念頭においたものへと変化してきている. 本稿では, 腎症治療における血糖コントロールの意義, 重要性について述べるが, 腎症のremissionのためには, 血糖コントロールだけではなく, さまざまな治療を組み合わせた集約的治療が必要である. すなわちあくまでも, 集約的治療の一環としての血糖コントロールであるということを最初に強調しておきたい.

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