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私と喘息とのふれ合い

第三回

宮本昭正

喘息 Vol.20 No.3, 85-89, 2007

帰国後, 喘息およびアレルギーの研究をメインテーマにして 1960年(昭和35年)に帰国し, 東京大学物療内科教室に帰局した. 帰局して間もなく, 抄読会で在米中の研究を紹介する機会があった. そこで私は, National Jewish Hospital(NJH)での研究に加え, 私の経験から眼反応が陽性ならアレルゲンを用いての吸入誘発試験もおしなべて陽性になるという話を付け加えた. ちょうどその時, 中年の女性の喘息患者が入院していて, 吸入誘発試験を依頼された. 物療内科で作った患者の家の塵での抽出液を用いると, 皮膚反応が陽性であった. とりあえず, 眼反応を行ってみると陽性であった. そこで, 室内塵がこの患者のアレルゲンである可能性が高いとし, 同じ濃度の抽出液を用いて吸入誘発試験を行えば喘息が誘発されるであろうと公言した. ところが, 吸入させた後呼吸音を聴取したが, 10分経ってもこれという変化はなかった. もっとも, NJHでは呼吸機能を測定してその変化を追跡していたわけであるが, 当時の物療内科教室には呼吸機能を測定する機器はなかった.

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