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目でみるページ(喘息)

脂質メディエーターと喘息

土肥眞

喘息 Vol.19 No.3, 2-6, 2006

脂質メディエーターとは, 細胞膜のリン脂質に由来し, 種々の生理活性をもつ脂質の総称である. 生体に細胞内のカルシウム濃度を上昇させるような刺激が加わると, 細胞内のホスホリパーゼA2(PLA2)が活性化されて細胞膜のリン脂質を加水分解し, 細胞内にアラキドン酸が遊離する. 遊離したアラキドン酸そのものには生理活性はないが, “アラキドン酸カスケード”と総称される複数の代謝経路によって, さまざまな脂質メディエーターへと変換, 合成されていく. 遊離したアラキドン酸から, シクロオキシゲナーゼ(COX)によってプロスタグランジン(PG)G2が合成され, これは種々の酵素群によって, プロスタノイドと呼ばれる, 一連の代謝産物(PGD2, PGE2, PGF2α, PGI2, トロンボキサン(TX)A2)に変換, 合成されていく. 一方, 5-リポキシゲナーゼ(5-LOX)により5-HEPTEに代謝を受けると, ロイコトリエン(LT)B4や, システイニルロイコトリエン(CysLTs)と呼ばれる一連の代謝産物(LTC4, LTD4, LTE4)に変換, 合成されていく. さらに, 5-LOXによる他の代謝産物であるリポキシン(LX)や, PLA2の作用により, アラキドン酸が遊離した後に膜に残るグリセロリン脂質の一部も, 代謝されて血小板活性化因子(PAF)やリゾフォスファチジン酸(LPA)などの脂質メディエーターとなる1).

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