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骨・軟骨研究の基礎と臨床

臨床編 骨・軟骨疾患の現状と将来(4)関節リウマチ

宗圓聰

THE BONE Vol.22 No.3, 103-107, 2008

関節リウマチに対しては早期からの抗リウマチ薬による治療, 特にメトトレキサート(MTX)による治療が望まれる. 抗リウマチ薬による治療ゴールは臨床的寛解であるが, 症例によって臨床的なコントロールが困難なだけでなく, 多くの例で骨破壊のコントロールは困難である. 一方, 生物学的製剤のうち, わが国で施設, 医師を問わず使用可能な2つの抗TNF製剤とMTXの併用が臨床的寛解および骨破壊の抑制の両面で最も強力な治療法といえる. 「はじめに」関節リウマチ(RA)の診断と治療に対する考え方はこの10年で大きく変貌し, できるだけ早期に診断して抗リウマチ薬(disease modifying anti-rheumatic drugs:DMARDs)による治療を開始し, 治療目標も「疼痛の軽減」から「骨破壊, 関節変形の進行抑制」を目指すようになった. すなわち, 臨床的に疼痛や腫脹をなくし, 検査上炎症反応が陰性となる「臨床的寛解」を目指すのみでなく, 骨破壊の制御である「X線学的寛解」をも目指すことが求められるようになった. 本稿では, RAの診断, 治療やその評価法の進歩と今後の課題について述べる.

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