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脳動脈瘤治療の外科戦略

将来期待される治療

飯島明斉藤延人

Pharma Medica Vol.26 No.5, 37-40, 2008

「はじめに」くも膜下出血をきたした破裂脳動脈瘤に関して, 2002年Lancetに掲載された「2,143例における開頭手術(クリッピング術)と血管内治療(コイル塞栓術)に関する無作為臨床試験(ISAT)」1)は, 一定条件の下でコイル塞栓術の優位性をはじめて明らかにした. 血管内手術は開頭手術に比較して1年後の要介助または死亡の相対リスクを22.6%, 絶対リスクを6.9%低くするという結果であった. 破裂脳動脈瘤治療において考慮すべきは, ISATの「どちらでも治療可能と判断した」動脈瘤において動脈瘤の存在部位, 大きさ, 形状を検討したとき, 開頭クリッピング術, コイル塞栓術ともに同等の合併症出現率で治療に臨めるものはむしろ少数であるという点である. 多くの破裂動脈瘤は一方の治療がより有効であり, 施設の設備や術者技量などを考慮して治療が選択されているのが国内の現状であろう. コイル塞栓術は術中破裂や母血管閉塞による重篤な合併症を生ずる可能性をもつが, ISATの結果が示すように脳実質に与える影響が少ないという利点を活かし, 有意差をもって患者予後改善効果に期待することができる.

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