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アルツハイマー病診断・治療の新しい展開

治療薬開発 NSAIDとその誘導体

疇地道代森原剛史武田雅俊

Pharma Medica Vol.24 No.7, 47-50, 2006

I. アルツハイマー病理 アルツハイマー病(AD)脳にはさまざまな変化がみられる. 脳循環代謝の低下, 神経伝達物質の低下(特にAch系), 炎症, 神経脱落, 神経原線維変化(タウ蛋白の蓄積), 老人斑[アミロイドベータ(Aβ)蛋白の蓄積]などが認められる. 現在は, 遺伝学, 分子生物学的研究の結果, これらの病理変化のなかでADに特異的なのは老人斑であり, Aβ蛋白がAD病理過程の上流にあると理解されるようになった1)-3). 本稿で取り上げるNSAIDsは, このアミロイド病理も抑制するという予想外の作用をもつことが判明した4)-9). II. 疫学臨床研究 脳は免疫学的に特殊な臓器であるが, 免疫反応が欠如した臓器ではなく, 条件によってマイクログリアなどが主体的に脳内の免疫応答にかかわってくる. そしてAD脳内ではある種の慢性炎症が存在する. 抗炎症薬の研究は疫学研究が先導する形で始まった. 多くの研究が抗炎症薬の服用によるAD進行の軽減, または発症リスクの軽減を示した10)11). 一方でADへの効果は認められなかったという疫学研究も少なからずある10).

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