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M-Review
Actions Shared実践で広がる健康リテラシー

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「病院の外へ」 こどもの声とエビデンスを社会につなぐ

千先 園子 先生

国立成育医療研究センター こどもシンクタンク企画調整室 副室長

病院だけでは支えきれない子どもの健康課題

今、病院の中で待っているだけでは救えない子どもたちが増えています。発達やこころの問題、慢性疾患の合併症など、医療だけでは解決しきれない課題が複雑に絡み合い、身体的な治療だけでなく、心理社会的な支援も含むバイオサイコソーシャル※」な視点でのケアが求められています。

こうした危機感から、私は小児医療の臨床に加え、研究、行政、そして社会実装の取り組みに関わってきました。厚生労働省での勤務経験を経て、現在は臨床・研究と政策をつなぐ小児医療・保健分野におけるシンクタンク機能の発展を目指した活動に携わっています。

小児医療・保健分野におけるシンクタンク機能の発展を目指して

“成育こどもシンクタンク”では、「すべてのこどもたちが笑顔になれる社会」を目指して、科学的根拠に基づく政策立案(EBPM)の推進や社会への情報発信を進めています。また、小児医療の現場で聴かれた子どもの声を社会へ届けるアドボカシーの基盤づくりや、子どもの健康・社会課題の見える化を目的とした一般の方にもわかりやすいニュースレターの発行、自治体の子ども計画に関する調査・支援、研究・臨床と政策をつなぐ「橋渡し人材」に関するエビデンス創出・支援策開発にも取り組んでいます。

さらに、バイオサイコソーシャルなケアをより多くの子どもに届けるため、スタートアップの立ち上げを通じてデジタル技術を活用した支援の社会実装にも挑戦しています。医療、研究、政策、テクノロジーをつなぎ、子どもや家族を取り巻く理解と支援の輪を広げていきたいと考えています。


※バイオサイコソーシャル(biopsychosocial):人の健康や病気を、生物学的要因(bio)に加え、心理的要因(psycho)や社会的要因(social)も含めて総合的に理解する枠組み。

(図)成育こどもシンクタンクの理念・使命

略歴

千先 園子

2009年千葉大学医学部卒業
2022年国立成育医療研究センターこどもシンクタンク企画調整室副室長