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臓器移植と血管病変

造血幹細胞移植と血管障害

野村昌作

Angiology Frontier Vol.5 No.3, 45-50, 2006

造血幹細胞移植は有用な治療法である反面, 移植片対宿主病(graft-versus-host-disease ; GVHD)などの重篤な合併症を引き起こし, ときには治療関連死をきたすこともある. 造血幹細胞移植後にみられる早期合併症のうち, 予後を大きく左右する合併症としては, 免疫反応としての急性GVHD, 免疫学的再構築過程における感染症, そして移植前治療に用いられる大量化学療法と放射線照射, あるいは移植後使用される薬剤による治療関連毒性などが重要である. さらにこれらの合併症に関連して起こってくる重篤な病態として, 肝中心静脈閉塞症(veno-occlussive-disease ; VOD)と血栓性細小血管障害(thrombotic microangiopathy ; TMA)が挙げられる.

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