<< 一覧に戻る

神経幹細胞と多能性幹細胞―わが国における幹細胞研究の最前線

Ⅰ.組織幹細胞 ES細胞に挑戦!:精子幹細胞によるノックアウト動物の作製とその意外な展開

篠原美都篠原隆司

再生医療 Vol.6 No.3, 26-30, 2007

「はじめに」 ゲノム情報が解読され, 遺伝子の機能解析が次の大きな課題になった. 個体レベルで遺伝子の機能を解析するためには生殖細胞の段階で遺伝子破壊を行う必要がある. これまでに生殖細胞の操作にはメス由来の卵子や初期胚を中心にして行われており, 特にマウスにおいては初期胚から樹立されるEmbryonic Stem(ES)細胞を用いた遺伝子改変が行われ, 遺伝子の機能解析の中心的な役割を果たしてきた. ES細胞は試験管内で生殖細胞になる能力を保持したまま増殖することが可能であるために, ES細胞において特定の遺伝子を破壊し, それを初期胚に戻すことで変異をもった生殖細胞を自在に作ることができた点で画期的であった. そのために, ES細胞を用いたマウスゲノムの機能解析は1990年代から現在に至るまでに飛躍的に進歩を遂げ, 今では遺伝子機能解析には欠かせない実験材料となっている. しかしながら, この方法は卵が脆弱であったり, 少ない動物種においては適用が難しいという問題がある.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る