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バイオメディカルフォーラム

Session 1「Antithrombin製剤の効果的な投与方法の検討」症例報告 ATⅢ製剤 投与法の工夫―症例報告―

辻田靖之江口豊

バイオメディカル Vol.23, 14-19, 2013

「要旨」 本邦での内科疾患の敗血症性DICに対するアンチトロンビンIII(AT)製剤の投与量1500U/dayの範囲内でボーラス+持続投与の効果を検討した. 症例は81歳男性. 息切れ, 喘鳴, 頻脈で近医入院. 2日後に敗血症と診断され当院に転院. 肝機能障害, 腎機能障害, 乳酸の上昇, 代謝性アシドーシスを認めた. 総胆管結石, 急性胆管炎が原因の敗血症性ショックと診断. DIC合併あり. 原疾患に対して抗菌薬投与と経皮的総胆管ドレナージを行った. DICに対してAT製剤1000Uを30分で投与後, 1500U/dayで24時間連続投与を行った. AT活性は来院時53%であったが, ボーラス投与で73%まで上昇し, 持続投与により65%以上を維持した. 血小板数は2,000/μLまで低下したが, 9日後にDICを離脱した. ボーラス+持続投与法は健康保険範囲内でAT活性を維持することができる可能性があり, 現在症例を重ねて検討中である.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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