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神経幹細胞と多能性幹細胞―わが国における幹細胞研究の最前線

Ⅱ.ES細胞 遺伝子導入による万能細胞の作製

高橋和利沖田圭介山中伸弥

再生医療 Vol.6 No.3, 52-57, 2007

「はじめに」 今から25年前, マウスの初期胚由来の幹細胞が樹立された1)2). この細胞は支持細胞との共培養または白血病阻害因子(LIF)存在下で安定して高い増殖能を維持することができる3)4). 胚性幹(ES)細胞と命名されたこの細胞は, 生殖系列を含むすべての細胞に分化することができる分化多能性を有することから, 発生工学分野の発展に多大な貢献を果たしてきた. そして, 今から約10年前にヒト胚由来のES細胞の樹立が報告され, 現在までに100株以上が樹立されている5). その背景にはヒトES細胞を利用した再生医療に対する期待があり, 実現に向けて細胞の特性解析, 試験管内における分化誘導, 動物成分を含まない培養系の確立などが日々検討されている. そしてここ数年間, 目覚しいスピードで分化多能性の分子基盤や新たな分化誘導法が次々と明らかになっている. しかし, ヒトES細胞の医療応用を達成するためには, 避けては通れないいくつもの大きな問題が残されている.

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