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Ⅱ.再生と癌

白血病幹細胞の起源と自己複製機構

加藤裕子岩間厚志

再生医療 Vol.5 No.2, 60-65, 2006

「はじめに」癌細胞の中にごく少数の幹細胞が存在し, 限られた分化と自己複製を繰り返しながら癌構成細胞を供給し続ける「癌幹細胞システム」という概念が提唱されて久しい. 近年, ヒト白血病をはじめとして, 乳癌や脳腫瘍においてその存在が実験的に検証され, その実態が明らかになりつつある. 癌幹細胞システムの理解はより根本的な癌の治療法の開発につながる可能性があり, その臨床的意義は大きい. 癌幹細胞の起源が正常幹細胞から末梢の前駆細胞のどの段階にあるのかによって癌幹細胞の自己複製, 分化の様式は異なるものと考えられ, その詳細な解析も行われつつある. 造血システムはすべての発生段階にわたり幹細胞および前駆細胞の同定法とその解析法が確立されていることから, 造血系腫瘍は癌幹細胞システムのよいモデルとされ, 研究の進歩が著しい. 本稿では白血病幹細胞システムの最新の知見について概説する. 白血病幹細胞の特性 癌幹細胞として最初に実験的にその存在が証明されたのが白血病である.

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