てんかんは小児期に比較的多く発病する疾患であり,てんかん発作によって身体的な影響はもとより,学校をはじめとした社会参加への影響や,発達面や心理面,さらには家族の生活にも影響を及ぼす.新規抗てんかん発作薬(antiseizure medication:ASM)の発売や,てんかん外科を含むてんかん診療の進歩があり,てんかん発作が完全に抑制できる症例の増加はみられるが,いまだ20~30%の小児例でてんかん発作を抑制できていないと推測される1)

てんかん発作にはさまざまなものがみられるが,特に長時間持続する発作や群発する発作は,大脳を含む身体に悪影響を及ぼす可能性が高く,時に死亡例もみられるため,その対応はきわめて重要である.日本小児神経学会の『小児てんかん重積状態・けいれん重積状態治療ガイドライン2023』では,「てんかん重積状態(status epilepticus:SE)を速やかに停止させることは神経学的後遺症を軽減するために重要である」と記載されている.またそのような発作は,患者とその介護者の心理面,社会面,経済面に悪影響を与えることが明らかになっている2-5)