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薬剤溶出ステントと遅発性血栓症~DESの陰から光を探る~

【Overview】衝撃:DESは誰の心を痛くするのだろう?―患者,医師,それとも企業

江頭健輔

血管医学 Vol.8 No.3, 77-81, 2007

連載企画として「薬剤溶出ステントと遅発性血栓症 DESの陰から光を探る」を企画致しました. DESは, いわゆるbreakthroughテクノロジーとして登場し, 初期臨床試験において格段の有効性が報告されたことから, 予想以上に膨大な数が使用され, 少なくとも数年間に600万人以上がDESの治療を受けたとされています. 一般に, 承認後に市場で爆発的に使用された場合, 予想外の成果や副作用がまれながら認められることがあります. 今回のDESにおける遅発性ステント内血栓症の発生がそれに当たると考えられます. 2006年9月, バルセロナで開催された欧州心臓学会議(ESC)において衝撃が走りました. DESが遅発性ステント内血栓を増加させ, その結果, 急性心筋梗塞や心臓死が増加するという衝撃的報告が複数の施設から報告されました. 私は現場で, 該当するいくつかの発表を聞きましたが, 「本当なら患者の死をもたらす重篤な副作用であり, 現場の医療を変える重大な発表だ」, 「現行のDESはもはや最終ゴールではなくなった」, 「DESは反省期を迎える」と感じたことを鮮明に覚えています. DESを製造販売している医療機器会社の市販後調査の結果ではなく(医療機器会社はこの状況を把握していなかったと発表), 実際に患者を診療し, 遅発性血栓症を実感した医師グループからの臨床研究であったことも不思議に思いました.

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