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癌幹細胞

乳癌の癌幹細胞

横堀武彦三森功士石川健二田中文明桑野博行森正樹

Surgery Frontier Vol.16 No.1, 46-51, 2009

「Summary」幹細胞は自己複製能と多分化能という2つの重要な性質をもち, 傷害組織の修復や組織の成長に大きな役割を担う. 癌においても幹細胞の性質をもったごく少数の癌細胞(癌幹細胞)を起源として癌が発生するのではないかという仮説があり, これを癌幹細胞仮説とよび, 注目を集めている. 乳癌(臨床検体より確立した株)における癌幹細胞の存在はすでに報告されているが, これは乳癌細胞を細胞表面抗原CD44とCD24の発現状態により分離し回収した細胞を免疫不全マウスに異種移植した結果, CD44+CD24-/low分画が造腫瘍能を有していたことにより確認された. その他にも薬剤排出機構の有無を利用した方法(SP細胞), 細胞形態から分離同定する方法(sphere形成), 細胞周期(静止期)を利用するなどの方法を用いて癌幹細胞成分を豊富に含む細胞分画を同定し分離している. また, 癌幹細胞は転移, 再発の成立において重要な働きをすると考えられている点や, 化学療法, 放射線療法, ホルモン療法など現状の治療に抵抗性を示す点など臨床的側面において重要な役割を担っている. 本稿では乳癌における癌幹細胞の検出方法や癌幹細胞を標的とした治療に関する最近の報告について概説する.

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