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知っておきたい悪性中皮腫

中皮腫の病理

井内康輝

Surgery Frontier Vol.15 No.2, 43-48, 2008

Summary アスベストへの曝露によって中皮腫に罹患した患者に対する補償・救済制度の運用の面から, 中皮腫の病理診断の精度向上が求められている. 中皮腫は正常で中皮細胞が存在する胸膜, 腹膜, 心膜, 精巣鞘膜に発生するが, その中でも胸膜発生例が80~90%と圧倒的に多い. 肉眼的には漿膜に沿ってびまん性の進展を示す例が特徴的であるが, 限局型も存在する. 組織学的には, 上皮型, 肉腫型, 線維形成型, 二相型に分けられるが, これら以外に特殊型があり, 組織像は多彩である. したがって病理学的には多くの疾患との鑑別診断が必要であり, 組織型別に選択された複数の抗体を用いた免疫組織化学的染色が有用となる. 鑑別診断の中では特に良悪性の判断が臨床的には最も重要である. 診断のための生検においては, 浸潤の有無の判断が可能となる十分量の組織採取が必要であり, また迅速診断による良悪性の判断は避けるべきである.

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