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知っておきたい悪性中皮腫

アスベスト関連疾患の診断の進め方

岸本卓巳

Surgery Frontier Vol.15 No.2, 19-23, 2008

Summary アスベスト関連疾患の診断を進めるためには, 過去にどのような職場あるいは環境でアスベストが使用されていたかについて知るべきである. アスベストによって, 肺・胸膜病変が発生する. 肺病変としては, 塵肺の一種である石綿肺と悪性腫瘍である肺癌がある. 胸膜には悪性腫瘍である胸膜中皮腫と非悪性疾患である良性石綿胸水とびまん性胸膜肥厚が発生する. 中皮腫は胸膜のほか, 腹膜, 心膜, 精巣鞘膜にも発生する. 診断を進める上で, まず胸部X線あるいはCTによる鑑別診断が必要となる. その際の留意点は, 肺野の不整形陰影, 胸水, 胸膜肥厚の有無である. これらの所見があれば, アスベスト関連疾患の可能性ありとして, 精密検査を行う必要がある. 上述の5疾患(石綿肺, アスベスト肺癌, 胸膜中皮腫, 良性石綿胸水, びまん性胸膜肥厚)は労災補償の対象疾病であり, 中皮腫およびアスベスト肺癌は救済対象であるため, 患者の医療費等は国から支払われる. そのため, 診断基準を十分理解し, 対応することが望まれる.

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