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DIC―新しい診断基準とトピックス―

Ⅱ.DICの治療とそのトピックス プロテアーゼインヒビター

巽博臣今泉均浅井康文平田公一

Surgery Frontier Vol.14 No.3, 57-64, 2007

DICの発症・進展の予防に適用される抗凝固療法のうち, プロテアーゼインヒビターについて概説する. DICに適応のあるプロテアーゼインヒビターはメシル酸ガベキサートとメシル酸ナファモスタットで, アンチトロンビン非依存性に各種セリンプロテアーゼを競合阻害する. プロテアーゼインヒビターの効果は, (1)凝固・線溶系に対する抑制効果のみならず, (2)核内の転写因子であるNF-κB活性化とMAPキナーゼ経路の抑制を介した炎症性サイトカインや組織因子, 接着分子の発現抑制, (3)NF-κBの活性化を引き起こす活性酸素の産生抑制効果, また, (4)メシル酸ナファモスタットでは補体系に対する効果など多彩な作用機序が報告されており, これらが複合的に作用してDICの予防・改善, さらには組織障害・臓器障害の回避, 全身状態の改善などの効果を発揮する. また, DICには適応外である尿中トリプシンインヒビターや好中球エラスターゼ阻害薬も内皮障害軽減や炎症性メディエーター産生抑制効果により, DICへの進展を抑制できる可能性がある.

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