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DIC―新しい診断基準とトピックス―

Ⅱ.DICの治療とそのトピックス リコンビナントトロンボモジュリン

久志本成樹

Surgery Frontier Vol.14 No.3, 40-44, 2007

トロンボモジュリンは血管内皮細胞上に存在する糖蛋白であり, 生理的抗凝固機構である. 卜ロンビンと高い親和性を有し, 1:1の複合体を形成することにより, 卜ロンビンによるプロテインCの活性化を1,000~2,000倍促進する. 活性化プロテインCはVaおよびVIIIa因子を不活化することによりトロンビンを凝固促進因子から抗凝固因子へと変換する. さらに, 線溶系に対してはPAl-1およびPAFlを介して, 抑制と促進の二面性を有する. トロンボモジュリンには, (1)プロテインCによるメカニズムと, (2)N末端レクチン様ドメインを介するトロンボモジュリンそのものによる抗炎症作用が示唆されている. 国内において低容量ヘパリンを対照薬として, 造血器悪性腫瘍または敗血症にDICを合併した症例(234例)に対する多施設二重盲検前向き試験が行われた. DICの離脱率はトロンボモジュリン群66.1%に対して, ヘパリン群49.9%と有意差を認めた. さらに, 出血症状の改善, 出血性有害事象の出現においてもトロンボモジュリンが優れていることが報告されており, DICの新たな治療薬としての展開が期待される.

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