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癌ワクチン療法の現状と展望

グリオーマ抗原SOX6ペプチドワクチンによる特異的免疫療法の開発

植田良河瀬斌戸田正博

Surgery Frontier Vol.13 No.3, 49-53, 2006

神経膠腫(グリオーマ)は浸潤性の発育を特徴とし, 特に神経膠芽腫患者の5年生存率は10%以下と難治性であり, 新たな治療法の開発が望まれている. グリオーマ細胞を選択的に攻撃しうる抗原特異的免疫療法の確立を目指し, グリオーマ患者血清と精巣由来cDNA libraryを用いたSEREX法により新規グリオーマ抗原としてSOX6を同定した. SOX6は精巣以外の正常成人組織において明らかな発現を認めなかったが, 解析したグリオーマ組織全例において高発現を呈した. また, SOX6に対する抗体反応が健常人ではほとんど検出されなかったのに対して, グリオーマ患者血清において高頻度に検出された. 次に細胞傷害性T細胞(CTL)認識エピトープの解析を行ったところ, ヒト白血球抗原(HLA)-A2402結合性の抗原ペプチドを複数同定することができた. さらに, 同定されたSOX6抗原ペプチドを用いることにより, グリオーマ患者末梢血からHLA拘束性にグしオーマを特異的に傷害するCTLを誘導できることを証明した. このSOX6抗原を標的とした免疫療法の臨床応用に向けて, 現在臨床研究体制およびプロトコルの確立を行っている.

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