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癌ワクチン療法の現状と展望

特集によせて 癌ワクチン療法の概念と現状

平田公一鶴間哲弘鳥越俊彦佐藤昇志

Surgery Frontier Vol.13 No.3, 5-7, 2006

はじめに 癌として認識できる病変形成には, 細胞が長い時間をかけ遺伝子変異を積み重ね, かつ生体防御系としての特異的あるいは非特異的な免疫機構の認知から逃れての増殖(エスケープ機構)が必要条件となる. エスケープ機構については種々報告されるに至っているが, 免疫系では排除のできない細胞が選択的に増殖している可能性も否定しえない. , しかし, あくまでも癌細胞が一個人において異物として存在しているということであるならば, 免疫機構から常に監視されていると考えねばならず, したがって, 免疫原性の強弱を含め癌細胞の特性がその存在の可否を決定しているといえる. 癌細胞をこのような視点からとらえると, 程度の差こそあれ, 免疫学的排除機構を利用した治療に期待がもたれる. そこで, より有用性を高める細胞傷害性T細胞(cytotoxic T-lymphocyte:CTL)の刺激方法と抗原性の高い認識システムの確立が望まれる. 分子生物学的な解明法とその応用が広く可能となっている今日, 臨床応用へ期待がもたれる多くの抗原分子が急速に明らかにされ, 臨床試験が行われている.

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