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高齢者の排尿障害の病態と対策

脳卒中後の排尿障害

―特に尿貯留なしに頻尿を訴える時の対策―

山西友典吉田謙一郎中西公司水野智弥榊原隆次内山智之伊藤敬志山本達也服部孝道

排尿障害プラクティス Vol.14 No.4, 39-46, 2007

脳血管障害には種々のものがあるが, 出血や梗塞により急激に片麻痺や意識障害を来す脳卒中(通常一側半球に単発する)と, ラクナと呼ばれる小梗塞が両側半球に多発する多発性小窩状態が多い. 脳卒中の急性期には患者は意識障害を伴い, 尿道カテーテルを留置されていることが多いが, 排尿筋無収縮がみられる. 慢性期では排尿機能は回復するが, 過活動膀胱は脳卒中慢性期の3~5割で認められるとされている. 全体として, 下部尿路症状は53%にみられ, そのうち蓄尿症状(過活動膀胱症状)のみ25%, 排尿症状のみ7%, 両症状21%にみられる. このうち最も多いのが夜間頻尿(36%)で, 次に切迫性尿失禁(29%)がみられる. 排尿機能では排尿筋過活動が多い(78%)が, 排尿筋過活動で50ml以上の残尿を有するもの(収縮不全型排尿筋過活動:DHIC)は約30%にみられる. したがって, 脳卒中後の排尿障害で, 特に尿貯留なしに頻尿を訴える場合は, 過活動膀胱によるものが多いと考えられる. その対策は, 一般の過活動膀胱と同様に, 行動療法(膀胱訓練や, 骨盤底筋体操), 抗コリン薬を中心とした薬物療法が主体である.

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