<< 一覧に戻る

ω3多価不飽和脂肪酸―最近の進歩―

(病態生理)ω3多価不飽和脂肪酸と肥満・糖尿病

伊藤美智子菅波孝祥小川佳宏

The Lipid Vol.19 No.4, 48-53, 2008

1970年代のイヌイット族における疫学的研究から, ω3多価不飽和脂肪酸(ω3PUFAs)の摂取は心血管疾患や2型糖尿病を抑制することが知られるようになった. その後, 多くの疫学・臨床研究によって2型糖尿病におけるω3PUFAsの効果に関する知見が蓄積されている. また最近では, ω3PUFAsが肥満脂肪組織における炎症性変化を抑制し, アディポサイトカインの産生調節を改善することで, 全身の代謝疾患に影響を与える可能性が示唆されている. 内臓肥満やインスリン抵抗性を中心とするメタボリックシンドロームや2型糖尿病は心血管疾患と複雑に関連しており, ω3PUFAsの多彩な効果が注目される. 「はじめに」ω3多価不飽和脂肪酸(ω3 polyunsaturated fatty acids;ω3 PUFAs)は, 魚油を多く摂取する民族において心筋梗塞や2型糖尿病の発症が少ないという疫学的研究から, その作用に注目が集まるようになった1-3). その後, 血中脂質改善作用や血管内皮機能改善作用, 抗血小板作用, 抗炎症作用など多彩な作用を有することが明らかになっている4).

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る