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肝と糖尿病

NASHに伴うインスリン抵抗性―その病態と治療―

大原毅

Diabetes Frontier Vol.18 No.5, 520-523, 2007

「はじめに」脂肪肝が認められ, ウイルス肝炎, 自己免疫性肝炎, 特殊な代謝障害や遺伝的因子, 薬物や毒物などによる肝疾患を除外し, アルコールの多飲が認められない場合を非アルコール性脂肪肝(nonalocoholic fatty liver disease:NAFLD)という. NAFLDは単なる脂肪肝から脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis : NASH), 線維化, 肝硬変, 末期肝不全に至る幅広い病態を呈する. NAFLDの自然経過についてはよくわかっていないが, 肝生検されて3.5~11年間フォローアップされたいくつかの報告では28%の患者において肝障害が進行し, 59%の患者は不変, 13%の患者が改善している. 肝生検において単なる脂肪肝のみの場合には予後はよいが, NAFLDの20~30%には組織学的に炎症や線維化が認められ, NASHの病態を呈しており, これらの患者では肝硬変や肝不全, 肝細胞癌へと進展していく危険性が高いと考えられている1). NAFLDの診断や進行度の判定には肝生検による組織学的診断が最も重要であり, 脂肪肝や肝炎の程度(grading)ならびに線維化の程度(staging)で分類し, 評価する方法が提唱されている2).

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