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肝と糖尿病

肝臓における糖産生系酵素の制御

松本道宏Domenico Accili

Diabetes Frontier Vol.18 No.5, 485-490, 2007

「はじめに」環境の変化に適応して生体の恒常性を維持するためには, 栄養素の貯蔵と空腹時のエネルギー需要に応じたその動員とが不可欠である. 栄養素の貯蔵と動員において肝臓は, 脂肪組織と並んで中心的な役割を果たしている. とりわけ糖代謝においては, 摂食時には消化管から吸収された糖をグリコーゲンとして貯蔵し, 空腹時にはグリコーゲンの分解(glycogenolyis)ならびに新規の生合成(糖新生 : gluconeogenesis)により糖を産生し, 主要なエネルギー源として全身の臓器へ供給している. 糖産生はホルモンなどの液性因子や糖新生基質の量, さらには中枢神経系からのシグナルなどにより精緻に制御されている. 肝糖産生制御機構の破綻は糖尿病における空腹時ならびに食後の高血糖を惹起する. 本稿では, 肝臓における糖産生の意義, 糖産生系酵素の活性を制御する因子とその分子メカニズムについて最新の知見を交えながら概説する. I. 肝糖産生―グリコーゲン分解と糖新生(図1)

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