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糖尿病と再生医療

Ⅱ 糖尿病合併症と再生医療 神経再生療法の新展開―糖尿病性神経障害と神経再生療法

安田斎

Diabetes Frontier Vol.17 No.3, 359-363, 2006

「はじめに」糖尿病性神経障害(DN)の成因仮説としてポリオール代謝異常などの代謝障害や血管障害が提唱されて久しいが, これらに加えて神経再生障害も重要な因子であり, 成因に占める割合は小さくはない. 成因への関わりの詳細については不明な点も多いが神経栄養因子の作用不足が重要と考えられる. この点を考慮して神経成長因子(NGF)を含む各種の神経栄養因子を投与する臨床治験が多数実施されてきたが, いずれも有効性は証明されていない. 結果が思わしくない最も大きな原因の1つは, これらの因子の標的組織への効率的な集積が難しいことである. さらに, 臨床治験で明らかになったさまざまな副作用も実用化に向けて大きな障壁になっている. 一方, 近年, DNの発症機序において再生障害にも関与していると考えられる血管障害を, 血管新生因子の遺伝子を注射することで直接的に導入する方法により改善することで, 神経機能を改善する方法が試行されているが, 本療法による神経機能の改善のかなりの部分が神経再生に基づく可能性がある. 本稿では, DNに対して, これまで報告されている神経再生療法につき概説し, 今後の展開につき私見を述べたい.

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